フルーム、ツール・ド・フランスの常識を超えた異次元の走り
ツール・ド・フランス第11ステージ
ツール・ド・フランス第11ステージ(2016年7月13日)。
第11ステージは、ピレネーを抜け出し、アルプスへたどりつく間の平坦な移動ステージだ。
通常、
優勝候補は勝負しない
平坦ステージなので、通常、優勝候補の選手たちは勝負にでない(優勝候補の勝負は通常、山岳やタイムトライアル)。
このようなステージの場合、平坦が得意なスプリンターたちが勝利を狙いに行く(選手でいえば、サガンなど)。
そのため、優勝候補のフルームについては、ほとんど全ての人が勝負するとは思っていなかったはずだ。ところが……
フルームは勝負に出た。
1秒でも取りに行く
本来の勝負の「山岳ステージ」では最強のライバル、もう一人の優勝候補キンタナとの勝負になる。
しかも、キンタナの最大の武器はヒルクライム<山岳>だ。
だからだろう。勝てるチャンスがあるところでは1秒でも取りに行く。これまでの常識に囚われず。本来、優勝候補の選手たちが勝負に出ないところで、フルームは勝負に出た。
1秒でも取りに行く。
結果は大成功だった。
優勝ではなく、2位だったが、それでもフルームにとっては成功だった。最強のライバルであり、優勝候補の一人であるキンタナと「差」をつけることができたのだから(写真2番目がフルーム)。
フルームはやはり凄い。
最も有利だからといって、満足しない。まるで挑戦者のように、高いリスクをとってでも少しでも「勝ち」を取りに行く。
そのストイックなまでの勝ちにこだわる姿は凄まじい。
最強のライバル、キンタナに対し、勝てるところで、勝つ。それが非常識であっても、だ。
常識に囚われない男の姿は、最強の優勝候補の姿とは思えない、「挑戦者」の姿だった。
フルーム、スゴすぎる。総合を狙うフルームがめちゃくちゃ非常識な走り。まさに異次元。これだけ圧倒的に強いのに、リスクもとる。凄まじい。#TDF2016#jspocycle
— 橋本哲児 (@hashimoto_jpn) 2016年7月13日
こちらのマンガみたいなフルームのダウンヒルも必見です。