高橋大輔のマインドになる設計図:他人編
目次
高橋大輔。フィギュアスケート元世界王者
彼は非常に厳しい逆境から這い上がるようにして、世界王者になった。
2008年から2009年のシーズン。
右膝全十字靭帯断裂という大怪我により1年間の休養。その選手生命の危機から這い上がり、2010年世界選手権優勝と世界王者となり、バンクーバーオリンピックでは銅メダルを獲得……など、輝かしい成績を残します。
『MOTIV』では、彼の言葉を点と点をつなぐようにし、高橋大輔の「マインド」が学べる「設計図」を全10回にわたり、ご紹介しています。今回はその第2回「他人」編です。
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味方を
見つけろ
高橋大輔はこう語る……
「『何があっても、私は味方』いつも長光先生から言われる。だから僕は安心してスケートができる」
「本当に素敵な母だと思います。本当に、本当にって凄い多いんですけど(笑)普通に怒ったりはするんですけど責めたりは一切しない。常に何があっても『頑張った』『良かった良かった』って言ってくれる母で。母がいたからこそこうやっていられることを自分自身も感じている、素晴らしい母だと思います」
「味方なんて人はいない……」そう考えてしまうかもしれない。
高橋大輔のように、先生やコーチはいないし……とそんな風に考えてしまうかもしれない。
でも、置かれている環境や、人生を振り返ると、家族や友人など、あなたの周囲には様々な「味方」がいたはずです。
その味方の存在、そして彼らの想い(気持ち)に気づくこと。それが、自分の道を安心して進めることにつながっていく。
- 質問:今、あなたには味方がいますか? その味方の存在や想いに気づいていますか?
大切な人を
感動させる
高橋大輔はこう語る……
「長光先生を泣かせたいです。まだ1度も、ぼくの演技を見て感動して泣いたことがないと言われているので」
あなたにとって「大切な人」。その大切な人たちを感動させるくらいの「何か」をしようとする。
仕事でも仕事以外でも構いません。あなたが知らない人ではなく、大切な人たちのためなのだから、強い想いをもてるし、その想いが強い力を発揮させます。
感動させたいなどという強い想い。その想いがあなたが実現したい「何か」を進める、強烈な力になるわけです。
- 質問:大切な人を感動させたい、と思うくらい「何か」に取り組んでいますか?
想いを背負い、
最高の力を発揮する
高橋大輔はこう語ります。
「ソチの代表の中で、唯一僕だけが、文句なしの結果で選ばれたわけではないと思っています。全日本で3位だった(小塚)崇彦だってソチに行きたかった。もしかしたら彼にとって最後のチャンスだったかもしれないのに、27歳の僕が代表に入った。オリンピックに出たいし、出られるのはうれしいけど、若手のチャンスをつぶしている、という面もある。だから僕は、いろんな人の思いを背負ってソチに行かないといけないんです。それ相応の覚悟が必要だと感じています。金メダルをイメージして、人生最高のパフォーマンスを披露したいです」
あなたは「自分とは立場が違う……」という風に感じているかもしれない。オリンピックの代表に入る、入らないなどという立場じゃない、と。
でも、今、あなたの置かれている立場は他の誰かのチャンスを奪ったものかもしれない。
学生であれば、その学校に入れなかった誰かがいるかもしれない。会社員であれば、その企業に入れなかった人がいるかもしれない。
どこかの誰かのチャンスを奪ったものかもしれない。
だからこそ、自分の置かれた立場を大切に想い、チャンスを得られなかった人々のことを想い、前に進むんです。
- 質問:あなたは、自分のその立場を大切に思っていますか?
- 質問:チャンスを得られなかった人々のことを想い、前進していますか?
応援に感動し
幸せに感じ
力にする
「応援メッセージや励ましを目にしたり、耳にしたりした時に本当に自分は幸せな人間だなと実感しました」
「想像以上の人が声援を送ってくれて感動した。スケートを続けてきて本当によかった」
「よく『自分精いっぱい頑張っているんだから、周りから頑張れと言われるとしんどい』と言うスポーツ選手もいるが、僕は逆。頑張れていないから、頑張れ!という言葉に抵抗はないし」
高橋大輔のように目に見える、多くの応援を目にすることはないかもしれない。
でもあなたにも様々な人たちの応援があるはず。
受験の時に親や友人から「頑張ってきてね」と応援してもらったかもしれないし、会社に入社した時は祝ってもらったかもしれない。結婚した時はみんなに祝ってもらったかもしれない。人生の様々な場面で応援してもらっているんです。
今も、応援してくれているかもしれない。
その応援を素直に受け止めることです。素直に受け止め、「自分は幸せな人間」だと感動し、その気持ちを力に変えて、仕事だったり、他の何かに取り組むのです。
- 質問:周りの誰かの応援や励ましを素直に受け止めていますか?
- 質問:その励ましを力に変え、何かに取り組んでいますか?
自分を他人に
押しつけるな
高橋大輔はこう語る……
「僕は何でも押しつけがましいのが好きではありません。自分の演技のイメージや良し悪しは他の人が見て感じてくれるものだと思っているので、自らこうだ!こう見てほしい!と意識するのは自己満足になってしまうと思うからです」
これは演技だけの話ではありません。自分と他人は違う。感じ方や考え方だって違う。
あなたが誰かに「こう考えろ!」と強く訴えても、相手の考えは相手の中にある。相手は自由に物事を考えるし、あなたが自身の考えを押しつけても、相手にそのように考えさせることはできない。
もちろん、あなたも人から「こう考えろ」と言われても、それに従う必要はない。あなたの考えはあなたのものだし、他の人の考えは他の人のものなのだから。
- 質問:あなたは自分の考えを人に押しつけてはいませんか?
まとめ
- 味方を見つけろ
- 大切な人を、感動させる
- 想いを背負い、最高の力を発揮する
- 応援に感動し、幸せに感じ、力にしろ
- 自分を他人に押しつけるな
以上が『高橋大輔のマインドになる設計図』の「他人編」
全10回のシリーズの第2回です。
楽しみにつづきをお待ちください!
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