宮本輝が語る、人との出会いの法則「出会いは偶然ではない」
宮本輝に注目してしまう
今夜、親しくさせていただいている人が次の言葉をシェアしていた。それは……
作家、宮本輝の言葉だった。
宮本輝は1978年に『螢川』で芥川賞を受賞し、その後多くの名作を書いている作家で。僕自身、学生の頃。いや、社会人になりたての頃もよく読んだ作家でした。『泥の河』とか『螢川』などをよく読んだのを覚えています。
ちなみに、この表紙の人です。
そんな宮本輝の言葉がシェアされていたので、僕は「宮本輝」という名前にまず注目し、その言葉を読んだ。これが本当に素晴らしかったので、ご紹介します。
命の器
シェアされていた言葉は宮本輝の著書『命の器』の一節でした。
『命の器』は1986年の作品で。僕は宮本輝のファンだったので、読んだこともあったと思うのだけど。当時はまだ働いてもいなかったし、きっと読んだのは学生時代なので、その内容に共感できなかったのか、まったくといっていいほど覚えていない。
ちなみに次の本です。こちらは2005年に新しくなった新装版です。
命の器の一節
シェアされていたのは次の一節です。
「運の悪い人は運の悪い人と出会ってつながり合っていく。
偏屈な人は、偏屈な人と親しみ、心根の清らかな人は心根の清らかな人と出会い、そしてつながり合っていく。
『類は友を呼ぶ』ということわざが含んでいるものより、もっと興味深い法則が人と人との出会いを作り出しているとしか思えない。
仏教的な言葉を使えば、宿命とか宿業であったりする。
それは、事業家にも言える。
伸びていく人は、たとえどんなに仲が良くても知らず知らずのうちに落ちていく人とは疎遠になり、いつのまにか自分と同じ伸びていく人と交わっていく。
たくらんで、そうなるのではなく知らぬ間にそのようになってしまうのである。
抵抗しても、抵抗しても自分という人間の核をなすものを共有している人間としか結びついてゆかない。
私は最近やっとこの人間世界に存在する数ある法則の中の一つに気が付いた。
『出会い』とは、決して偶然ではないのだ。
でなければ、どうして『出会い』が一人の人間の転機となり得よう。
どんな人と出会うかは、その人の『命の器』次第なのだ」
『命の器』宮本輝
すばらしい人間関係と
ひどい人間関係では
まるで違う
起業家の方の支援などをしていても、本当にこれは感じます。
人に裏切られたり、嫌な目にあったり、と悪いことばかり起きる人間関係をもつ人もいれば、成長し合い、協力し合うような人間関係をもつ人もいる。
前者と後者では「人」に対してもつ印象がまるで違う。
後者の場合は知人とただ飲みに行って遊んでいるような状況でも成長につながったり、お互いのチャンスにつながる。
僕が支援させていただいている、成長する起業家の中にはそういう人たちが少なくない。
そのような人間関係をもつ人は人と会うことが極めて重要になってくる。彼らと共に成長しあい、協力しあうことができるのだから。
最後にひとこと
自分の人間関係がどうこうと語るのは好きではないのですが、僕は人間関係には
奇跡に近いくらい、恵まれていると思っています。
これは常に考えていることでそういう人たちに、常に感謝しています。
改めて、ありがとうございます。