卓球女子団体ドイツに敗れる。でも試合後のコメントに感動!
リオ五輪。10日目。卓球の女子団体は準決勝でドイツに2-3で破れた。
試合後のインタビューで、福原愛は「負けの原因はすべて私にあります」と語ったけど、勝った石川佳純も相当な苦戦だったし、ギリギリの勝負。それくらい、ドイツも強かった。
負けたことは確かに残念なことだけど、そんな状況での、試合後の彼女たちのコメントは素晴らしいモノだった。
福原愛
「今日、ダブルスと5番(3試合目ダブルス、5試合目シングルス)で両方落としてしまったので、今日の負けの原因はすべて私にあります。
5番というのはチームの勝敗を左右する、本当に大事な一戦なので、一球一球しっかりと、どんなボールでも食らいつくという気持ちでプレーしていました」
(伊藤美誠にたくさん声をかけていたが、どんなやり取りがあったのか)
「美誠は1番でものすごくいい試合をしてくれたんですけれど。結果的に負けてしまったので、本人がものすごく落ち込んでいたので。励ましながら、美誠が早く気持ちが切り替えられるように、より良いプレーができるように声をかけていました」
(3位決定戦への意気込み)
「きょうの悔しさをすべてぶつけたいです」
福原愛選手は第5試合終盤、強烈な追い上げをして、最後エッジボールで負けた。本当に善戦した試合だったし、悔しくて仕方がないだろう。
でも、そんな中、「今日の負けの原因はすべて私にあります」と語り。
しかも「美誠は1番でものすごくいい試合をしてくれたんですけれど。結果的に負けてしまったので」と伊藤美誠選手をフォローし、彼女は悪くない、と語る。
試合したばかり。しかも負けた直後で余裕などないはずなのに、そこでも気をつかうところはさすが福原選手だと思う。その優しさが卓球だけでなく、チームの力になっているはず。「負けの原因は全て自分にある」などと全ての責任を感じる必要はないと思う。
石川佳純
(第2試合に臨んだ気持ち)
1番で美誠ちゃんが本当に惜しく負けてしまって。その分、必ず取り返すんだという気持ちで試合に入りました。自分らしいプレーを心がければ、必ず点数は取れると思って、頑張りました。
(第5試合、福原に声援をおくっていた時の気持ち)
5番は本当にプレッシャーがかかるところなので。そこで、福原さんもすごくいいプレーをしていたので。少しでも力になればいいな、と思って応援しました。
(3位決定戦への意気込み)
次に向けて、気持ちを切り替えて。1日あるので、またしっかり準備して、いただいた役割でしっかり果たせるよう頑張りたいと思います。
石川選手も同じ。
伊藤美誠選手に対しては「1番で美誠ちゃんが本当に惜しく負けてしまって」と「惜しくも」と語り。
福原愛選手に対しては「5番は本当にプレッシャーがかかるところ」だから大変だと語り、さらに「福原さんもすごくいいプレーをしていた」と語る。
石川選手も福原選手と伊藤美誠選手の2人を気遣った言葉で話していた。
伊藤美誠
(第1試合のシグルス)
「私は一番手でソルヤ選手に負けてしまって、(途中まで)勝っていたので、やっぱりすごく悔しいですし、やっぱり、チームの流れとしても一番手というのはすごく大事なところだったので、(ドイツ戦の負けは)そこがすごく大きかったのかなと思います」
(負けた後、福原選手はどんな風に声をかけてくれたのか)
「次はダブルスがある。シングルスがくやしいかもしれないけど、やっぱりすぐ気持ちを切り替えてダブルスに臨もうという話をしていました」
(先輩2人のプレーはどうだったか)
私は2点(第1試合、第3試合)を落としてしまったんですけど……やっぱり先輩たちのプレーは強い、強気だな、とすごい思いました。自分が一番で最後何もできなかったところも、そこが一番の原因じゃないかなと思いますし。今日の試合は私の責任かな、と思います。
(3位決定戦への意気込み)
まだ相手は決まっていなくて、あした決まると思うんですけど。思い切って、きょうの負けを活かして頑張っていきたいと思います。
伊藤美誠選手も先輩2人(福原愛、石川佳純)のプレーを「先輩たちのプレーは強い、強気だ」と表現し、「自分が一番(一試合目)で何もできなかったところが一番の原因じゃないか……今日の試合は私の責任」と語った。
朝早くから応援ありがとうございました!!
すごく悔しいし、勝ちたかったし、申し訳ない気持ちがすごく多いですけど、気持ち切り替えて明後日の銅メダル決定戦頑張ります!!よし!!頑張るぞ💪
— 伊藤 美誠 (@MSLpN5xiejmc2Ho) 2016年8月15日
3人が3人とも責任感をもち、3人が3人ともお互いを大事にする気遣いをする。
勝負には負けたけど、本当に素晴らしいチーム。素晴らしいチームワークになってきた。
これだけの3人。3位決定戦はこの3人が大喜びをする姿を本当に見たいと願っている。