ツール・ド・フランス2016、コンタドールの反撃の狼煙
ツール・ド・フランスがスタート
世界最大のサイクルロードレース、ツール・ド・フランスが今年もスタートしました。
ツール・ド・フランスは毎年7月3週間をかけてフランス全土を駆け巡る戦いで。
1500万人の観客。世界60カ国で生中継もされ、その視聴者数は35億人……と。一大スポーツイベントとして、五輪やサッカーW杯と並び、世界3大スポーツのひとつとして挙げられている。
そのツール・ド・フランスも今年で103回目。
最も栄誉ある黄色のジャージ「マイヨ・ジョーヌ」を目指し、今年も全21チームのプロ自転車選手が争う。
優勝候補の1人
コンタドール
選手たちはツール・ド・フランスのために、日々、練習を積み重ね、コンディションを整えてくる。
そして、今年の優勝候補の1人が……アルベルト・コンタドール。
コンタドールはツール・ド・フランスで過去2回総合優勝し、ジロ・デ・イタリア、ブエルタ・ア・エスパーニャなどの世界的な大会、グランツールでも総合優勝を遂げ、完全制覇を達成した偉大な選手。彼は今年のツール・ド・フランスに全てをかけていた。
初日
今年のツール・ド・フランス初日。ところが、コンタドールはレース中盤で大きな落車をする。
身体は吹っ飛び、右半身全てが擦り切れ、骨折もありうる状態に陥った。でもそこから瞬時に立ち上がり、走り続けた。
解説者は
「骨折していなければ、いいのですが……。コンタドールは痛みに強い選手なので、骨折していても走り続けますからね」
そう語った。コンタドールは痛みに耐え、満身創痍の中、走り続けていた。
精神的にもきつかったはず。彼はこの日のために準備してきた。フランス全土を3週間かけて走るレースなのに、いきなり初日で落車。精神的にも相当きつかっただろう。
結果、コンタドールは85位という順位で初日をゴールした。
レース後、彼はこう語った。
「スタートとして最良の状況ではない。僕は右半身の足首から上を全部傷つけた。でも、少なくとも家に帰らずにはすみそうだ。この後の数日間を過ごすことができて、山岳の前には回復できることを望んでいる」
ツール・ド・フランスは完走でさえ、きついレース。それをこれだけ負傷した状態で走り。走りながら、回復していこうというのだ。彼は続けた。
「我々は自転車競技というものが、どういうものなのか分かっている。数ヶ月かけて準備をしたのに、初日に路上に落ちるんだ。幸いどこも骨折はしていなかった。X線検査は不要だ。肩の痛みはポジショニング次第だが、ツール・ド・フランスはここで終わりはしない」
誰よりもタフなコンタドール。彼の反撃の狼煙が上がることを信じている。
7月7日現在(追記)
未だ総合優勝は厳しい状況で。
「コンタドールの活躍が見たい」
そう思っていたら、Twitterがカッコ良かった。
Buenos dias a tod@s.Un nuevo dia!Good morning to https://t.co/duQbHkeHyX day! pic.twitter.com/lqC1lfubzn
— Alberto Contador (@albertocontador) 2016年7月7日