小泉今日子のエッセイ『黄色いマンション 黒い猫』が凄い!「自然体になっていく」
僕はエッセイを読む
結構、僕はエッセイを読む。
仕事で企画書づくりや分析などが続く時などによく読む。
そうした時は集中するため、タイマーをかけるのだけど……。
集中すると決めた時間は没頭し、タイマーで設定した休憩がやってくると、仕事や作業から一切離れ、ネットもなるべく見ないようにして、時々、エッセイを読む。
そのアナログな感じが脳をリフレッシュしてくれるのか、再び栄養をもらったようになり、「よし、やるぞ」という気分になる。
というわけで、これまで相当なエッセイを読んでいると思う。
最高なのは、5分ほどのエッセイがいくつもあるような本で。
一気には読まず、休憩時間にちびりちびりと読む。
「エッセイなんて、読まずに気合い入れてやれ!」
以前の自分なら、そう自分自身に言っただろうけど。
提案書も多いし、分析も多いし、クリエイティブな仕事も多い。
なので、
数字ばかり見ていたら、本当に行き詰まる。
何1つアイデアが浮かばなくなることだってある。
そんな自分をエッセイが助けてくれる。
最近、読み始めたエッセイ
で、最近、読み始めたのは、小泉今日子のエッセイ。
『黄色いマンション 黒い猫』で。
先日5月12日の小泉今日子の一夜限りの『小泉今日子のオールナイトニッポンGOLD』を聴いて……
「この人のモノの捉え方は独特だから、
きっとエッセイも最高なはず」
そう思って、読み始めた。
読んでみての感想だけど。正直にいえば、最初は期待以上のものではなかった。
でも、いくつかのエッセイを読み進めていくと素敵なエッセイが多くなってくる。
「うん、エッセイが驚くほど良くなったぞ……」
不思議に思って、本のおわりの方を見ると、こう書いてあった。
本書は、雑誌『SWITCH』(2007年4月号〜2016年1月号)に連載された「小泉今日子 原宿百景』のエッセイを加筆訂正し、再構成したものです。「逃避行、そして半世紀」は本書のための書き下ろしです。
要は、2007年から2016年(厳密には書いたのは2015年が最後だろうか)までのもの。およそ、10年をかけたエッセイの本。
2007年からスタートした初期の時期より、中盤以降になってくると、書き慣れてきたのかもしれない。1つひとつのエッセイが本当に心に響くエッセイが多い。
力が入っていなくて、格好つけてもいない。自然体なのだけど、その自然体の描写が、心にスーッと入ってくる。素晴らしいエッセイだと思う。
アイドルだったり、歌手だったり、女優だったりする小泉今日子のことを忘れたとしても。誰でもないものとして読んだとしても、このエッセイに僕はきっと驚いたと思う。
今日
2017年5月17日の今日。
午後は提案書を創ったり、分析をすることが多かったのだけど、小泉今日子のおかげだろうか。本当に良い気分で仕事が進んだ。
今日、読んだエッセイの中では、小泉今日子が自分に手紙を送る状況が描かれていた。
それを僕もやってみたいと思う。
と言っても、自分の場合は自分自身に送るのではなく、小泉今日子に送りたいと思う。
小泉今日子さま
この本を書いてくれて、ありがとう。
これまで読んできた本の中でも、本当に素晴らしい本だと思います。
『黄色いマンション 黒い猫』
この本を僕はこれからも何度か読んでしまうと思う。
変に無理な力が入ってしまった時にも、この本の自然な言葉が、自分の身体からその力を取り除き、自然な気持ちにさせてくれるはずなので。