『運慶展』で人生初の経験をした(『運慶展』の感想、評価)

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『運慶展』に行ってきた

9月26日から開催されている運慶展(正式には興福寺中金堂再建記念特別展「運慶」)に行ってきた。

場所は東京国立博物館の平成館。ここに運慶の主な作品が一堂に展示されていた。

運慶のことを知らない人もいると思うので、少し説明すると。日本で最も名高い仏師。まるで生きているかのような像を生み出し、輝かしい彫刻の時代を牽引した人物。

平安時代から鎌倉時代にかけて、彫刻を創り、駆け抜けるように生きた人生を送った人。

それだけの人なので、きっと運慶に興味がない人でも、心に響くものはあるはずだ。ただ、それだけではなく、僕の中で「人生初」ともいえる経験をした。

運慶展で、人生初の経験をした

僕は美術館や博物館に行くのは好きで、時々行くのだけど。それでも、時々考えてしまうことがある。

「きっと、現地で観た方がいいのだろうな」

作品を観ながら、そう考えてしまう自分に気づくこともある(つまらない人間だけど 笑)。

たとえば、オルセー美術館展であれば、フランス、パリの実際のオルセー美術館で観た方がいいと考えてしまう。

オルセー美術館の名物、大時計を目にしながら、オルセー駅(もともと、オルセー美術館は駅だった)の雰囲気の中、数多くの作品を観たい。

これはオルセー美術館だけでなく、それぞれの作品もそうで。画家などの作品展もそれぞれの美術館や博物館で観た方がいい。

それは作品そのものだけでなく、周囲の雰囲気が醸し出すものが素晴らしい中で、その作品があるからこそ、心に響くことがあるからで……。

あなたがどうかは知らないけど。僕はそう考えてしまう。

でも今回の運慶展は違った…

運慶の作品自体は現地(日本の各地)でいくつか観たものもあったのだけど。

今回の運慶展では、各地に点在する作品が一堂に揃って展示される。この迫力は、全国各地に分散し、それぞれを観ないといけないのと明らかに違い。

まさに史上最大の運慶展だった。

この迫力を説明できるだけのボキャブラリーが僕にはない。とにかく素晴らしいから、「行って」という感じ、だ。

博物館で体験する運慶は違う

しかも、現地で見るのとは良い意味で違い、個々の作品をより素晴らしく演出するような、照明なども素晴らしかった。

何より、通常、正面からしか見られない像が360度全てが見える。

これは通常、経験することができない。

僕らが通常目にするのは正面の姿。でも、実際に見るとわかるけど、後ろ姿まで実は美しい。作品によっては、二度とは見られない後ろ姿かもしれないので、しっかりと目に焼きつけてほしい。

運慶と快慶、天才2人の人生

運慶展なので運慶が中心。だけど、もう一人の天才、快慶についても考えさせられる。

運慶は多様な作品を創った革命児で、一方、快慶は一つの作風を極めた天才。

「様々な作風の作品を創っていくのと、一つの作風を極めていくのと、一体、どちらがいいのだろうか」

と考えながら、運慶の作品を僕は見ていた。

そんな感じで、2人の人生を考えながら、見るのも楽しいと思う。

雑誌『Pen』の特集に次の言葉があった。

「ミケランジェロがいるなら、日本には運慶がいると言いたい」

まさにその言葉どおり、世界に誇れるくらい、運慶は素晴らしい。

運慶展の見どころは

実際に運慶展に行くと、一発目の運慶デビュー作、『大日如来坐像』から圧倒されるはず。

大日如来座像は1176年、運慶のデビュー作とも言われる作品。

通常3ヶ月かけて作るレベルのものを1年の歳月をかけて作ったらしい。

そこから、息が抜けないほど、素晴らしい作品が続いていく。

音声ガイドがオススメなので、そちらを利用されるのをオススメしたい。

運慶展の情報

  • 興福寺中金堂再建記念特別展『運慶』
  • 2017年9月26日(火)‐2017年11月26日(日)
  • 東京国立博物館 平成館特別展示室

日本で最も著名な仏師・運慶。卓越した造形力で生きているかのような現実感に富んだ仏像を生み出し、輝かしい彫刻の時代をリードしました。本展は、運慶とゆかりの深い興福寺をはじめ各地から名品を集めて、その生涯の事績を通覧します。さらに運慶の父・康慶、実子・湛慶、康弁ら親子3代の作品を揃え、運慶の作風の樹立から次代の継承までをたどります。

最後に

余談だけど、雑誌『Pen』の『運慶と快慶』特集も面白い。こちらもオススメ。